レジストリとレジストラの違いとは?ドメイン登録の舞台裏を支える2つの組織
ドメイン名を登録する際、私たちは「お名前.com」や「ムームードメイン」、そして私たちedomain.jpのような事業者のサイトを訪れます。しかし、その裏側には、ユーザーが直接関わらないもう一つの重要な存在があることをご存じでしょうか?
それが「レジストリ」と「レジストラ」です。この2つの組織は、インターネット上の住所システムであるドメイン名の登録・管理を担う、まさに両輪のような存在です。
この記事では、ドメイン登録の舞台裏で活躍するレジストリとレジストラの役割や違いを、わかりやすく解説します。
レジストリ(Registry)とは?~ドメインの「元帳」を管理する卸元~
レジストリとは、特定のトップレベルドメイン(TLD)のデータベースを管理する機関です。言わば、そのTLDにおける「総元締め」や「卸元」のような存在です。
例えば、「.com」ドメインはVerisign社、「.jp」ドメインは株式会社日本レジストリサービス(JPRS)が管理しています。これらのレジストリは、そのTLDに属するすべてのドメイン名の情報を正確に記録し、維持しています。
レジストリの主な役割
- ドメインデータベースの管理: 登録済みのドメイン名や所有者情報などを24時間365日、安全かつ正確に管理します。
- 登録ルールの策定: 「.co.jpは日本の法人のみ登録可能」といったTLDごとの登録条件を定めます。
- レジストラへの技術提供: 認定レジストラに対し、ドメイン登録や更新を行うためのシステムを提供します。
重要なのは、レジストリはエンドユーザーに直接販売を行わないという点です。あくまで卸元としての役割に徹し、小売はレジストラに委ねています。
レジストラ(Registrar)とは?~私たちがドメインを登録する「窓口」~
レジストラは、ICANNや各レジストリから認定を受け、一般ユーザー向けにドメイン名の登録・管理サービスを提供する事業者です。私たちedomain.jpも、このレジストラに該当します。
レジストラは、ドメインを「売る」立場にあるため、ユーザーにとっては「ドメイン登録の入口」です。
レジストラの主な役割
- ドメイン登録の窓口提供: 検索・購入・更新などの機能を備えたウェブサイトを運営します。
- 顧客情報の管理: ユーザーからの登録情報、Whoisデータ、支払い情報などを一元管理します。
- レジストリとの連携: 登録申請をレジストリに送信し、正式にデータベースへ反映させます。
- 付加価値サービスの提供: DNSホスティング、Whois情報公開代行、メールサービスなど、ドメインに関連する機能を追加提供します。
レジストリとレジストラの連携フロー:ドメイン登録の流れ
実際にドメインが登録されるまでの流れは、以下の通りです。
- ユーザー: レジストラ(例: edomain.jp)のサイトで「example.jp」を検索
- レジストラ: レジストリ(例: JPRS)に空き状況を問い合わせ
- レジストリ: データベースを確認し、「空いている」と返答
- ユーザー: 情報を入力し、料金を支払い
- レジストラ: ユーザーの情報をレジストリに提出
- レジストリ: 登録を完了し、マスターデータベースに反映
このように、レジストラがユーザーとレジストリをつなぐ役割を果たすことで、スムーズなドメイン登録が可能となっています。
なぜレジストリとレジストラの分業が重要なのか?
この分業体制には、以下のような重要な意義があります。
- 健全な市場競争の促進: 販売を複数のレジストラに任せることで、価格やサービス品質で競争が生まれ、ユーザーにとってメリットがあります。
- 役割の専門化: レジストリは技術的管理に、レジストラはユーザーサポートや販売に集中でき、効率的な運営が可能になります。
まとめ
ドメイン登録を支える2つの組織、レジストリとレジストラについて解説しました。
- レジストリ: TLDを管理する「元締め」で、ドメインの台帳を維持
- レジストラ: ユーザーにドメインを提供する「販売窓口」
この分業体制があるからこそ、インターネット上での安全性・信頼性・公平性が保たれているのです。
edomain.jpは、ICANN公認のレジストラとして、この重要なエコシステムの一端を担っています。お客様とインターネットをつなぐ信頼の架け橋として、これからも高品質なサービスを提供し続けてまいります。