ICANNの役割とは?インターネットの「住所」を管理する最高機関
私たちが日常的に使っているドメイン名やIPアドレス。これらが世界中で重複せず、正しく機能しているのはなぜでしょうか?
その背後には、インターネットの「住所録」を統一的に管理するICANN(アイキャン)という国際的な組織の存在があります。普段はその存在を意識することは少ないかもしれませんが、ICANNはまさにインターネットの秩序と安定を支える縁の下の力持ちです。
この記事では、ICANNとはどんな組織なのか、どのような役割を果たしているのかを、わかりやすく解説します。
ICANNとは?〜インターネットの秩序を守る非営利の国際組織〜
ICANN(The Internet Corporation for Assigned Names and Numbers)は、インターネット上で使用されるドメイン名やIPアドレスの割り当てと管理を世界規模で調整するために設立された、アメリカの非営利法人です。
運営の特徴は、政府・企業・技術者・一般ユーザーなど多様な関係者が参加するマルチステークホルダーモデルによる合意形成。ICANNはインターネットの「内容」には関与せず、あくまで識別子(住所情報)の一意性と安定運用を担保することに注力しています。
ICANNの主な4つの役割
1. IPアドレスとAS番号のグローバル管理
ICANNは、世界中のコンピューターに必要なIPアドレスの在庫管理を行っています。割り当ての流れは以下の通りです。
- ICANNがIPアドレスブロックを地域インターネットレジストリ(RIR)に割り当てる
- RIR(例:APNIC、ARIN)が国内のISPなどに分配
- 最終的にユーザーへと提供
この階層的な管理体制により、IPアドレスの重複や混乱が防がれ、インターネットがスムーズに機能しています。
2. ドメインネームシステム(DNS)の管理
ICANNの中心的な役割がDNSのルートゾーンの管理です。これはインターネットの住所階層の最上位にあたる部分で、以下のような業務が含まれます。
- トップレベルドメイン(TLD)の承認と管理:例「.com」「.jp」「.shop」「.tokyo」など
- ルートサーバーの安定運用:DNS問い合わせの出発点となるサーバーを調整・監督
これにより、私たちは「google.com」や「edomain.jp」といった簡単なドメインでウェブサイトへアクセスできるのです。
3. レジストラ(ドメイン登録事業者)の認定
ICANNは、ユーザーにドメインを販売する事業者(レジストラ)を審査・認定しています。認定基準は以下の通りです。
- 財務体制
- 技術的能力
- 顧客保護体制
この制度により、ユーザーは信頼性の高い事業者から安心してドメインを取得できます。edomain.jpもICANNに認定された正規レジストラの一つです。
4. インターネットガバナンスにおけるポリシー策定
ICANNは、ドメインに関する国際的なルール(ポリシー)を策定するためのオープンな議論の場を提供しています。
中でも代表的なのが、ドメイン名の不正取得を防ぐためのUDRP(統一ドメイン名紛争処理方針)。この制度により、企業が自社の商標やブランドをドメイン名として守ることが可能になっています。
まとめ:ICANNがあるからこそ安心してインターネットが使える
ICANNは、私たちが普段意識せず使っているインターネットの裏側で、その基盤となる識別子(ドメイン名やIPアドレス)をグローバルに管理しています。
- ICANNは非営利の国際組織で、インターネットの識別子を一元管理
- IPアドレス・DNS・レジストラの認定・国際ポリシーの策定という4大機能を持つ
- その活動により、世界中で統一された安全なインターネット環境が実現されている
今やドメイン名はグローバルな資産となっています。その信頼性を支えるICANNの存在と役割を理解することは、Web運営者やビジネスオーナーにとって不可欠です。
私たちedomain.jpは、ICANN認定レジストラとして、国際基準に準拠した信頼性とサービス品質をお約束いたします。