DNS設定の反映時間とは?「浸透待ち」の仕組みと目安を解説
DNSレコードの設定を変更した際、その内容がすぐに全世界のインターネットに反映されるわけではありません。この、設定変更から実際に反映されるまでの時間のことを「DNS反映時間」や「DNS浸透時間」と呼びます。早ければ数分で終わることもありますが、長い場合は数日かかることもあり、サイト移転などの際には注意が必要です。
なぜ反映に時間がかかるのか?
DNS設定が即時に反映されない主な理由は、インターネットの仕組みに「キャッシュ」という機能があるためです。インターネット上の各所にあるDNSサーバーは、一度問い合わせたドメイン名の情報を、一定期間「キャッシュ」として手元に保存しておきます。これにより、毎回大元のサーバーまで情報を聞きに行く手間が省け、インターネットの表示速度を高速化しています。
しかし、このキャッシュが残っている間は、たとえあなたがDNS設定を変更しても、キャッシュを持つサーバーは古い情報を参照し続けてしまいます。この古いキャッシュが消えて、新しい情報に切り替わるまでの時間が、DNSの反映時間(浸透待ち)の正体です。
反映時間の目安
DNS設定の反映時間は、変更するレコードの種類や各プロバイダーの環境によって異なりますが、一般的な目安は以下の通りです。
| 変更内容 | 反映時間の目安 |
|---|---|
| AレコードやMXレコードなど | 数時間〜24時間程度 |
| ネームサーバーの変更 | 数時間〜72時間程度(長い場合は1週間かかることも) |
特に、サーバー移転などでネームサーバー自体を変更する場合は、反映に時間がかかる傾向があるため、余裕を持ったスケジュールで作業することが重要です。
まとめ:DNSの反映時間はキャッシュが原因
DNS設定の変更がすぐに反映されないのは、インターネットの高速化を支える「キャッシュ」という仕組みが原因です。反映には数時間から、場合によっては数日かかることを覚えておきましょう。特にサイトの移転など重要な変更を行う際は、事前にTTLを短く設定しておくなどの対策を取り、時間に余裕を持って作業を進めることが大切です。変更後は慌てずに、ゆっくりと反映を待ちましょう。